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仕事だから優しくするのではない

仕事だから優しくするのではない_d0065558_21535288.jpgセラピーの中でクライアントは色んな感情を感じる。
(専門的な説明をつけると、これはtransfetrence の一環)
それは、今までの人生で体験したことがないような感情だったり、
誰かに与えてもらったけど、何らかの理由で自分が受け止められなくて、感じ取ることが出来なかった感情だったりする。

それは、クライアント自身の感情として
セラピストに対してもの凄く腹が立ったり、Affectionー愛情を感じたり


または
クライアントが、
セラピストが自分に対して怒っているように感じたり、
unconditional love -無条件の愛情を示してくれているように感じたり。
わたし達は、日常生活に支障がきたさないように、頭で、理論理屈でうまく感情をまるめこむことを幼い頃から自動的に習得していくし、現代社会ではそれが上手に出来る人のほうが、スムースに物事を進められて、「強い人だ」とか「動じない人だ」などと評価が高いので、より一層、感情を丸めこむ作業の腕を磨こうと勇気付けられる。

でも、ある日感情が氾濫を起こして、もう頭で説得しても、脅しても、どうにもこうにも行かなくなることがある。自律神経失調症だったり、体の不調だったり、鬱だったり、摂食障害だったり、パニック症候群だったり、いろんなnon-verbal サインを出してくる。


セラピーのプロセスで自分の感情のメッセージを汲み取れるようになって(言っておくと、これは中々エネルギーと時間を要する作業である)、感情を扱うキャパが生まれ、感情を受け止められるだけの心の強さが育まれる。

今まで心を押さえつけていた頭も(心に主張させることは自分=頭 にとって都合が悪い、と信じ込んでいる)、心が自由になることを極度におそれなくてもいい、ということを学習する。心とのかかわり方を体得(「習得」ではない)していく。

そして、他人(セラピー中ではセラピスト)の感情も受け止められるようになる。
相手が怒っても、咄嗟に逃げ出したり、萎縮したり、逆切れして自分を相手の感情から守ろうとしなくても、怒る理由を聞いて対話を試みみよう、という余裕がでる。

他人に優しくされても、それを失うときの事を考えると怖くて、
それならそもそもその優しさを受け止めない、
あるいはその優しさの存在を疑う(どういう理由で優しくしてるんだ?何か騙そうとしてるのではないか?気持ち悪い)自分だったのが、

もしかしたら結果的にこの優しさを失うかもしれないけれど、この優しさを受け止めて心地よく思っている感覚を尊重しよう、という強さが生まれたり、相手を信頼して感謝できたりするようになる。

そこに至る過程で、「何でそんなに暖かいまなざしをいつもするのか?あなたはセラピストで仕事だから私に優しくしてるんでしょ。」というような感情を持つことがある。

この暖かい感情は、ビジネスだから起こっているんだ -と理屈付けることにより、こんな居心地のいい関係は日常では起こるはずがないから、受け止めるべきではない、求めるべきではない。何故なら少なくとも自分の成長過程の中で求めた時はこっぴどい仕打ちを受けるのが往々だったから。

過去に学習した対人関係・自分の感情体験が色眼鏡になって、過去とは全く新しい人間関係(過去のように自分を脅かす関係ではない)が構築できるチャンスに遭遇しても、過去の考え方で行動・判断してしまって、ずっと人や自分の感情といい関係を築けない人。

Yes, 私はセラピストで、心を専門的に扱う人間としてクライアントに接する。
Yes, ビジネスではない、とは言い切れない。お金をいただいているから。
But, 私のまなざしは、私がクライアントに感じる感情はビジネスではない。売り物でもない。
Affectionは私の心のそこから湧き出るものである。偽りの感情をクライアントに提示しても、絶対にクライアントの心の状態はよくならない。

あなたは、仕事だからやってるんでしょ。
私に対して感じる感情、私から感じる暖かさなどを、そういう説明をして納得させたいクライアントも、人との関係で感じる感情には、表裏や利害関係の無いものもあるのだということを、いつかクライアントは気づいてくれる。
by totoatsuko | 2008-03-07 11:24 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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