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親との関係

親との関係_d0065558_10203974.jpg自分を産み、この世に誕生し、人間の基礎が出来上がっていく時期に一緒に暮らし始めた親と、お互い年をとり、関係のダイナミックスが変わっても、お互いの価値観が変わっても、深いところで通じ合えている、信頼しあえる関係が築けたらいいなぁ、と思う。

でも、現実はものすごく難しい。
殺意を抱くまではいかないにしても、距離を置いたり、お互い理解不能な相手とみなしたり、価値観が違う人間になってしまったと嘆いたり。

NYにいた時、アメリカの大学にいってそのままアメリカで就職して10年くらいになる日本人の方と喋っていて、日本に帰って親に会うたびに大喧嘩になる、と言っていたのを思い出す。アメリカナイズされてしまった子供に対する失望と怒りー日本という狭い(彼にとっては狭く感じる)国の考え方から全く抜けだせず自分の価値観を一掃する親に対する失望と怒り。

喧嘩する、ということは、まだその関係を諦めていないー必死に自分の言い分を相手に伝え・分かってもらおうとしている。
どちらも「自分が正しい」ことを証明し、相手に何とか「あなとのいう事が正しいですね」と言わそうと試みるのが精一杯。

「相手が正しいと言っていることは相手にとって何なのか」理解しようとしていないから、
「親子でも価値観や生き方が全く異なってもよい」とは思えないから、永遠に喧嘩の平行線になってしまうのだ。

「親子でも価値観や生き方が全く異なってもいいではないか」という前提自体、日本人の特に親の世代には受け入れがたい価値観かもしれない。いや、やはり世代を超えた日本の常識かもしれない。

私も親とは価値観が違うので、親は悲しい思いをした。
親が自分と内省する以前にぼんやりと自分の生き方をたどっていくよう子供を導いてあげれば、私が幸せを見つける事ができると信じていたけれど、思春期頃から、ことごとく「私はhappyじゃない」と叫びはじめていたから。

例えばある小さい出来事。
幼い頃母親がどっちがいい?これ似合うわよ・ と私にしてみれば過剰なくらい服を買ってくれた。ある日勇気を出して(これを言ったら母は傷つくだろう、というのは子供心にも容易に予測できた。できるなら自分の大好きなお母さんを悲しませたくない。)服は要らないからそのお金で買いたい本(禁止されていた漫画を含む)を買わせて欲しい、映画を見に行かせて欲しい、といって「親の気持ちが分からない子だ」と激昂を買った。お互いお互いに失望した。

でも、何でお金を洋服に費やしたい、と思っていたのか聞かなかったし、
親も、何で私が服より本や映画を求めているのか、聞かなかった。
お互い失望しっぱなしで、自分を分かってくれない相手を責める気持ちを持ち続けた。

でも、そこで対話をしていたなら。
洋服を買うことが、本を買うことよりどんなに大事なのか
どうして本を読むことが可愛いお洋服をまとうより喜びをもたらすか

相手を説得して自分の考えに同意させようとする対話ではなくて、
どうして自分は・相手はそう考える・思うのかを伝えるプロセスで、自分を相手をよりよく知ろうとするプロセス。

血が繋がっていようが、愛し合っていようが、一緒に長く暮そうが、違う人間である。
相手が自分と違うことを前提としたら、
相手が自分の味方になってくれなくても、共感してくれなくても、喧嘩にはならない。
勿論自然に共感出来る事があれば楽だけれど。

相手が自分と違うことを前提としていたら、
親に対しても、子供に対しても、「折角のアドバイスありがとう。でもゴメンね、私はそう思わない・そういう風にやりたくない」と言うのが怖くなくなるはずだ。突き詰めれば、相手が自分にとって大事で親密であればあるほど、最終的にその人が幸せ・Happyであれる事を望んでいるのだから。

幸せの価値観は、十人十色。頭で分かっていても、本能的に動いている時は、やっぱり自分の価値観を相手に当てはめたり、相手の価値観を「評価」してしまったりする。

価値観・人生観・幸せ感はとっても個人的で絶対的なもの。
どっちがいいの悪いのと、比較評価する対象ではない。

過激な例えをしてみると、
親や友人はホームレスにならざるを得ない人生の展開を可哀想と思っても、
本人は、しがらみまみれの生活をしている親や友人のほうがよっぽど可哀想と思う。
ホームレスの世界を微塵も知らないのに人生の先輩面をして知ったかぶりしてけなしている親に、どれくらいホームレスになることがみすぼらしいことか説得されても、全然 説得力がない。

価値観が違っても、その違いをお互いが認め相手を「尊重・尊敬」出来れば、
必ず心の深いところで繋がれるし、とても強い絆が築けるはずだ。
by totoatsuko | 2007-12-06 21:56 | Comments(0)
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