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存在否定

子供を叱る時、あるいは相手の非を責める時、絶対にすべきではない事。
相手の存在否定。人格否定。

もう!だから君は 何をやっても ダメなんだ。
こんな子は、ウチにいりません。そんな事すると(あなたを) 捨ててしまう よ。
こんな子は ウチの子ではありません/社会人として失格 だ。
こんなんじゃぁ、誰にも 好かれないよ・認められないよ。

これを言ってしまったら、相手は深く傷つくだけでなく、その行動をやらなくなる理由が、あいてが怖いからであって、相手が嫌がっているからやめよう、という気持ち、あるいはそは規範なのだから従うものだ、と理解するに至らない。

「自分にとって」相手の望ましくない行動、あるいはやって欲しくない行動を止めさせたいのなら、その行為自体がいけないことだ、と教えればいい。恐怖感をあおって、相手の心を弄ぶべきではない。上記のような人格全体、存在のあり方自体まで否定するということは、相手の心の深くまでナイフで突き刺すことになる。

叱るときに相手を脅すべきではない。相手との関係を大事にしたいなら、なおさらのことだ。恐怖政治を会社や家庭で敷く、ということは、統制された人間は、主君の顔色を見ながら行動する。決して主君には心を打ち解かさないだろう。

そんな事はない、どんな叱り方をしても、罵倒しても自分の子供は自分になついてる、と思っているなら大きな勘違いだ。親に虐待された子供ですらその親になつく、どんなにひどいことをされていても。それは、愛されたいが為に自分の存在を認めてもらいたいが為に必死のサバイバルを行なっているだけであって、将来、もう決定的に親を信用出来なくなる。

その言動をやめて欲しいなら、
「私は・この家のルールは、この会社の規範では/ その行動はやめてください・やめなさい」
と伝えればよいのだ。まぁ、そんな事を言っても子供は理屈じゃないからなかなかいう事を聞かない。その時は、ウチの子ではありません、などと人格全体を否定したり、恐怖を与えるのではなく、幼児の場合、 隣の部屋にでも連れて行って、泣きたいだけ泣きなさい、落ち着いたら戻っていらっしゃい、と言えばいい。なだめすかしたりする必要はない。もう少し、言葉でコミュニケーションできる年齢なら、話を聞いてやり、こっちの言い分も聞いてもらい、折り合いがつくところを見つけよう。

とにかく、悪いのは・やめて欲しいのは、その言動であって、その人の存在自体ではないこと。
その言動をやめて欲しいのは、「叱っているあなた」であって、世の中全員が悪いとみなしているのではないこと。叱る責任を社会や国に転換し自分がその代理人だ、というような責任逃れもすべきではない。(人と場合によっては、その言動は褒められるに値するかもしれないのだ)

大事なのは、「わたしとあなたの関係では、あなたにその言動をやめて欲しい、と思っている」という事を伝えることである。
by totoatsuko | 2007-10-12 16:38 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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