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歴史は繰り返すIV セラピストがトラウマによりそう時

d0065558_9462681.jpgそう、なぜ図らずも「歴史は繰り返すI」の冒頭で私の体調不調を長々とかいてしまったかというのは、ここに起因する。セラピストは、クライアントの心によりそえば寄り添うほど、クライアントの心が経験しているものと酷似する痛みや苦しみ、恐怖を感じる。それも、あたかも自分のもののように。例えば、クライアントが話す悪夢と同じものを見るようになったり、あるいは、クライアントと同じ思考や言動パターンを無意識のうちに行って自分を傷つけたり、否定したり。結果クライアントとの関係がセラピューティックではないものにしてしまう。しっかりと自分のバウンダリーを持っていないと、クライアントとの境界線がトラウマのもの凄いエネルギーによって破壊されていく現象すら起きる。

クライアントに今何が起こっているのか?
クライアントと私の関係で何がおこっているか?
クライアントのプロセスは、私の中の未解決な心の問題を引き出しているのではないか?

自分の体調や心の不調は、これらの重要な情報を教えてくれているのかもしれない、と受け止めるので、私は体調を崩しても、あわてて薬を飲んですぐに治してしまおうとせずに、少し症状に向かい合ってみる。

それくらいトラウマをもった心の闇は、本人だけでなく、その周りの人の「無意識の層」にも恐ろしく力強く働きかけ、闇にひきづりこむむ。だから、セラピストは、片足はずっぽりクライアントの世界に浸かりクライアントに寄り添っても、もう一本の足は、しっかりと健康な大地を踏みしめ(底なし沼ではなく)、目は、クライアントの姿だけではなく、自分の立ち姿と、そのまわり・近くと遠くをどちらも注意深く観察し、耳はクライアントの心だけではなく、それを聞いてざわめく自分の心にも傾けつつ、周囲の微音も突発音も聞き逃さなぬよう、配慮しなくてはならない。これは、どんなに優秀なセラピストでも一人では出来ないことだ。スーパーバイザーやピアーサポートがなければ、トラウマの勢力と自信をもって対峙できない。

それでも、もし自分が一人でできる、と感じているなら、それはすでにクライアントのヘルプレス・不安のどん底にいるのに、誰にも助けを求めず、自分に辛い思いを無意識の内にさせ続けている行動パターンが、自分に移っている証拠・あるいは自分自身が持っているヘルプレスな要素がアクフェィブになってきているかもしれない。

トラウマは、あまりに恐ろしい経験だったために、心の深い深いところにうめこまれているから、頭でその記憶をたどっても、そんなに怖いこと・嫌だった事として思い出されない。
だからといって、あの出来事・あの関係はそれほど嫌ではなかったんだ、というのではなく、
その時感じていた本当の感情(恐怖?不安?憎しみ?)を思い出そうとしても思い出せない程深い所に鍵をかけて押し込まねばならなかったほどの経験だったのだ、というほうが正しい。

クライアントのトラウマは、セラピスト自身の心のissue(ダイナミックス、問題、トラウマ)を引き起こす。セラピストの心の奥底にある倉庫の頑丈な鍵をいとも簡単にぶち破って、セラピストの心の闇を開放し、力を増強させ、セラピストとクライアントどちらもを食い尽くすことだってできる。

トラウマをもっている人とセラピストとして関わるるのなら、
自分自身のサポートシステムがしっかりしていないと、こういう事が起こるのだと、
そして、闇に自分が飲まれてしまったら、到底セラピーにはならずクライアントをも傷つけてしまうのだ、という事を覚悟して取り組まなくてはならない。
GIM 音楽心理療法 アート サイコセラピー
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by totoatsuko | 2007-08-24 10:29 | Comments(0)
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