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Boundary III

Boundary III_d0065558_9385740.jpgセラピスト・クライアントのバウンダリーはどうなっているのか?

セラピストの基本的なスタンスの一つにunconditional love (条件なしの愛情ーこういうあなたなら受け入れるけど、これをやったら・やらなかったらダメという条件つきではなくーありのままのクライアントを受け止めること)というのがある。

だからといって、クライアントがセラピストのバウンダリーを侵害する行為を行なっても耐える、というのは間違っている。

例えば、子供のクライアントが楽器を投げたり、オモチャのボールをセラピストに投げつけたとしよう。セラピスト自身は実際怪我を負わないが、セラピストにとって大事な楽器が傷つくかもしれないし、ボールだって投げつけられて気持ち的に心地よいものではない。

子供は、傷つけようとする・セラピストのバウンダリー、あるいは許容範囲を侵害しようとする意図をもっていないかもしれない。というよりは、バウンダリーに対する意識が育っていない可能性がある。

だからこそ、セラピストは「君の行為は私のバウンダリーを超えているから、やめてください」と伝えるのは、とても重要なことだ。(たとえ、深刻に身の危険を感じなくても、精神的なダメージを受ける可能性がなくても)何故なら、
1.セラピストが自分自身を守り安定した精神状態でいることがよいセッションとよい関係をクライアントと築くための前提条件。
2.自分のバウンダリーを尊重するお手本、セラピスト自身の言動を通して示す。
3.No といっても、それはあなた(子供)自身を拒否しているのではない、No といわれることによって、私からの愛情を失うことはない、というメッセージを伝える。
4.バウンダリーを超える、相手に嫌な思いをさせなくても、お互いのバウンダリーを尊重し、一定の距離を保つことによって、暖かな深い心の交流と満足のいく関係を築けることを教える。
ー子供に限らず、相手に嫌がらせ行為をする場合、その相手の注意を引きたい、という無意識の願望があることが多い。ただ、その人が「嫌がらせ」をする以外の手段で、相手に関わる術を知らない場合が多い。


バウンダリーがクリアーでない人が親ならば、子供は自分のバウンダリーを確立する方法を親から学ぶ機会がない。(というのは、例えば赤ちゃんの時は、バウンダリーという概念をもたない。母親の乳房は自分の一部で、欲しい時はいつでもミルクが出てくるもの、という認識。だから、ミルクが出てこなければ理不尽に怒る。本来なら、乳房は自分のものではないので、自分の思うようにならなくても当たり前のことなのだが。)

適切なバウンダリーを成長とともに身につけていくチャンスをのがしてしまったら、過剰にバウンダリーを高く・分厚く設置したり(人と深く関わるのが怖いし、関わられるのも怖い)、人のものは自分のもの・万引きの何が悪いの?という風なほとんど自分と環境の間に境界線を持っていない人になってしまう可能性がある。

そんな人を恋人やパートナー、友人に持っている人は、結構大変なはず。
常に自分のバウンダリーを試されたり侵害されたかとおもえば、自分の殻に硬く閉じこもったりするだろうから。

そういう意味で、セラピストは必要であれば、セラピスト・クライアントの関係の中で、境界線を適切に持ち、環境や人に対してバウンダリーを胸を張って提示していく大切さをプロセスしていく。
by totoatsuko | 2007-08-08 12:35 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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