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価値観のちがう両親

価値観のちがう両親_d0065558_9143100.jpg私の両親は、育った時代こそ同じだけれど、色んな面で異なる価値観をもっている。夫婦といえども他人だから、そんなことは当たり前なのだけど、子供の私には戸惑うことが多かった。

あるお母さんは30分以上子供にTVゲームをさせたくないのだけど、お父さんはゲームおたくなので、長時間ゲームに否定的なお母さんに対して子供の前で「30分でゲームの真髄が分かるはずがない。とくにロールプレイイングなものは、30分じゃ何も話が前に進まない」というのだそうだ。お母さんの面目は丸つぶれだし、お母さんの意見を尊重しない・違う意見の人と対話をせず頭ごなしに否定するお父さんの態度は子どもにどう映るのだろう?

子供は自分の面倒を日々細やかにみてくれるお母さんのいう事を聞くべきと思うし、そういうお母さんの愛情を、お母さんに逆らうことによって失うのは怖いと思うと同時に、自分の欲求をサポートしてくれるお父さんの威をかりてゲームをやり続けたい、というジレンマ。

私は、「ひとりひとり異なる生き方・価値観を持っているのはあたりまえ」と今では思うけれど、
自分にとって親が絶対的な存在だったとき、その2人が異なるメッセージを送ってくると「どっちが正しいのだろう?」「どっちも正しい・間違ってるのか?」という両親の価値観に疑問を感じ不安になった。かたっぽのいう事を信じて行なったら、かたっぽに否定される。親に認めてもらえないことは、子供の私にとってとてもシビアな体験だった。それは、心のホームベースを奪われ途方にくれた、何か信頼できる軸を失ったような、自分がとても壊れやすくなった感覚だった。

そこで、子供の私は学習する、親が絶対ではないことを。そして自分が都合のいいように・自分が傷かないように親のダイナミックスを操ったり、目をかすめるすべを習得していく。親の都合で自分がぐらぐらしてしまわないように。しかし、それだけでは自分の拠り所となる信念や価値観は生まれない。そこで、私は無意識のうちに、自分にしっくりくる価値観を自分で探し、構築し始めた。

そうして、中学・高校と少しづつ人にどういわれようと「これだけは自分にとって正しい」と思えるものが見つかってきたけれど、それと同時に親や周りの人に真っ向から否定されることも増えてきた。自分の価値観をはっきり持っていなかったときは、周りの価値観にそってなんとなく湾曲していたから、湾曲する痛みとか、疑問とかは自分の内面で感じているだけでよかったけれど(それだけでも心は辛い思いをしていた)、「私は湾曲できません」というのを態度で表すと、子供は大人のルールに従うもの、と思っている大人たちは、積極的な否定という手段をとってきた。そこで、私は積極的に自分を守る、という手段をとらざるを得なかった。具体的には、自然に恒久的に表情がなくなったし、口数も格段に減っていった。


絶対的な拠り所、安心できる場所と人間関係は小さな子供にとってとっても大事。しかも、そういう物をまだ自分自身で見つけたり作っていけない頃の年齢には、親や親的存在の人が提供してあげないと。ただ、いつまでも親の価値観に沿うよう指導し続けると、そらは単なる押し付けで、子供が自分自身の価値観・生き方を見つけるプロセスの妨げになってしまう。

両親の価値観が異なってもいい。
でも、子供が例えばお母さんの価値観にそって行動した時、お父さんが例えそれに賛成できなくても、子供を叱らないで欲しいと思う。混乱してしまうから。もし、子供のその行動をどうしても見守れないのだったら、その価値観を子供に教えた大人(奥さん、祖父母、学校の先生、近所の人)と、まず話をするべきだ。
by totoatsuko | 2007-04-13 12:56 | Comments(2)
Commented by ごりらいも at 2007-04-17 01:32 x
私の両親もそんな感じでしたが、成長すると結局は自分が正しいと思うことを子供に伝えるという勝手なことをしていたのかと思うようになり。
そして、人の意見というのは対立意見である場合は必ず両者に聞かなければ判断をしてはいけないと学ぶことになり。
それぞれに言い分はあれど、一方的にどちらかが正しいことも無い。
しかしそんなことは子供にはわからずに混乱するばかり・・・
Commented by totoatsuko at 2007-04-17 10:27
大人でも異なる見解を目前にして、自分を失わず自分らしい選択をするのに戸惑ったり、どうしていいか分からなくなる時ってありますよね。
ただ、自分が正しいと思うことを「私はこれが正しいと思っている」と自信をもって子供に伝えるのは大事だと思います。何故なら自分の考えに自信を持つことの大切さを教えることになると思し、それと、考えの押し付けは根本的に違うと思うので。
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