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カウンセリング@代々木上原・音楽療法・心理療法 GIM

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実感がない

実感がない_d0065558_12444870.jpgあるクライアントの服飾類の買い方が、その人の長年の心のアンバランスを反映していることが、GIMセッションの中で分かる。

いいな、と思ったら、それをいつ使いたいとか、どれだけ自分が必要としているか考えずに購入する。(本人は考えているつもり) 結果、どんどん モノは増えていき、クローゼットから溢れ、部屋一つがクローゼットになっていっても、本人は、何かがおかしいと思っていない。

しかも、服飾類を買うときは他の家族や「自分」に対して「これも、将来的には娘のものになるのだから」と言い訳をしながら買っている。そのお金の使い方に自分自身が責任を持っていない。モノを購入する事を決断した「自分とそのモノとの関係」がとても希薄である。これは、彼女の自分自身との関係が希薄であることに繋がっている。ひいては、人とのかかわりの中でも、自分自身を深くコミットしていない。

クローゼット部屋の縦列されたハンガーの中の何処に、自分が「選び」「お金を使って」自分のモノにした服があるのか、時々見つけられない。それは、彼女が自分自身の決断にコミットしていなかったから。ひとつひとつ思い入れを持って買っていたなら、そんなことは滅多に起こらない筈だ。

彼女は、満たされたいのだ、切実に。自分では全く気付いていなかったが、もう何十年も、心が渇ききっていた。しかし、本人はいつも整った格好をし、人間的に成熟した女性だと自負していた。「ステキね」と誰かに言われることが、彼女を一瞬だけだが、「満たす」。モノを自分に買い与えることで、一瞬心は満たされるかもしれない。でも、彼女にはそれを味わったり、消化したり、楽しむ心のひだが育っていない。カラッポなのだ、心が。満たされてないことを認めたくない心は、感じることを拒否しているのだ。

満たされたいという欲求を持つ、回りが自分を満たしてくれないと不満に思うキタナイ自分を隠すために、 服飾品を常に買い足し、いつも違う洋服を着て美しい外見を整えておかなくては、という脅迫観念に無意識の内に支配されている。

自分は、立派な人間だと自分に言い聞かせていないと立っていられないから、本質的に自分を満たす方法をさぐるサイコセラピー・心理療法に行ってみよう、なんて思ったことがなかった。

でも、少しづつ彼女は気付き始めている。
何かが かみ合っていないと。
モノ が増えても、人にステキね、と言われても、自分が満たされていないことを。

何かを手にとったとき、その手触りや 重みや かおりを 自分がどう感じているか?
そして、それは本当に自分に必要な物なのか?
それと関わることで、自分が喜びを感じられるだろうか?

自分が、自分の選択や感覚、感情を軽んじて、あるいは偽って生きてきた事に気付いた彼女は、今、ゆっくりと自分自身と、自分の周りの人たちと、生きている環境と、新しい関係を築き始めようとしている。いったい自分は誰なんだ?何を感じているの?どんな自分を否定してきたの?何を怖がっているの?何が欲しいの?

ゆっくりと、大きな変化のうねりが生まれてきている。
きっと、このプロセスのやまを超えた時、彼女は、自分を再発見し、全くいままでとは違う感覚で人生を楽しめるようになるだろう。

*本人が特定されないよう、セッションの時期、詳細は変えてあります。
by totoatsuko | 2007-01-31 15:21 | Comments(2)
Commented by kana at 2007-02-01 00:21 x
なんだか共感しちゃった。満たされない渇きを自分でどう誤魔化しているのか、気づくことは怖いことだと思ってしまうわ。
Commented by totoatsuko at 2007-02-01 16:16
それは、とてもとても怖いこと。よくわかります。
でも、一生誤魔化しつづけて、誤魔化された毎日で人生を積み重ね、終わりを向かえるより、ある一定の時期専門家の手をかりて、ありのままの自分をとりもどし、自分の恐怖をのりこえ、残りの人生を素直に生きれるようになった方がよくないですか?
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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