伝える努力 II

伝える努力、というのは何も音楽療法士と施設の間だけの話ではなく、
わたし達の人間関係全てにもあてはまることだと、感じていた。
自分自身に対しても、自分がどう思っているか伝える、ということも含めて。
あ・うん で理解しあえるのは素晴らしい。
そうやって息が合ったときのすがすがしい気持ち、知っている。
しかし、いつもいつも相手の心を慮っていては、絶対本当の相手に出会えない。
いつもいつも自分の気持ちや考えている事を分かったつもりでいては、永遠に自分の心からのメッセージを掬い取れない。
時には、意識的に尋ねないと。相手の本意を表情とボディーラングエッジ付きで言語化してもらわないと。本音を尋ねることは、失礼なことでも、相手を思いやれないのでもない。適当に理解した振りをしている方が、長期的にはよっぽどその関係にとって悪なこともある。
ふと気付いたら、もっとも身近な人だと思っている人の心が、実はとてつもなく遠いところにいってしまっていることもある。