子供との termination

大人との個人セッションでは、二人のダイナミックスだけだが、子供の場合は、親、兄弟の存在が、セラピストークライアントのダイナミックスに加わってくる。
それぞれの子供の年齢や、能力によっては 「2週間後のセッションが最後」 あるいは、「今日が最後で、もう会うことがない」、というコンセプトが理解できない。
また、子供とオフィスでセッションしている場合は、大抵お母さん、お父さんが子供を連れてくるし、病院でグループセッションしている時は、グループの輪の外で見守っていることもある。いずれにせよ、子供とセッションをしている場合は、その子の親との関係も構築されているので、この関係のTerminationも重要になってくる。
終わることに対して、
私の 子供と親に対する感情、
親の 私と私との関係を終える子供に対する感情、
子供の感情
これらが入り混じる。
終わる事が意識化されることにより、今まで起こらなかった力の引きと押しがこの入り組んだグループダイナミックスに起こる。
例えば、いままで思っていることをいわなかった親が、ポジティブ・ネガティブなフィードバックを 勇気を出して言うことによって、正面からセラピストに関わってくる。
あるいは、子供があからさまにセッションの中で反発する態度をとるようになる。あるいは、最後のセッションで、最初から終わりまで「さよなら」の歌を歌うことを主張する。
親と、子供の言動に、セラピストのTerminationに対する感情も影響を受ける。
それぞれが、それぞれのやり方で自分の感情を生き、グループダイナミックスに生命を与えていく。
セラピストは、自分自身の内面とともに、このグループダイナミックスで起こっていることに細心の注意を払い、自分、親、子供それぞれが終わるために必要なプロセスを実現することをサポートすることを自覚するべきだと思う。
by totoatsuko
| 2006-05-09 10:18
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