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名付けられる ということ

名付けられる ということ_d0065558_15245871.pngブラジルのアフロブラジリアン柔術であるカポエイラは、白人のもとで働かされていた強制的にブラジルに連れてこられたアフリカ人たちが16世紀頃から始めたものだ。ある伝統では、師匠が入門した生徒にカポエラ名をつけるそうだ。例えば、最初に出会った時に風が吹いていて、師匠がもったその人の印象は細いけど肩がしっかりしていて腹筋も見えていて、何か強いエネルギーを感じたから、Ventania 。強風・突風・暴風、という感じを意味する単語で、激動の風、変化の風、という意味合いに使われたりする言葉でもあるらしい。その新入生は、自分とカポエラの関係性が変化していっても、自分と最初の師匠との関係が変化していっても、その名前の重みをずっと背負って生きるのだ。たとえば、Ventaniaが大地を揺るがすようなプレーヤーになりたいと思った時も、その名前が持つシバリ、のような力と折り合いをつけなくてはならない。時門下によっては、そのしきたりを踏襲していないところも多々あるときく。 

名前とは不思議なものだ。多くの場合、呼称は”与えられる”ものだ。
同意を求められず暴力的な行為になることもある。
 
ブラジルのアフロブラジリアン柔術であるカポエイラは、白人のもとで働かされていた強制的にブラジルに連れてこられたアフリカ人たちが16世紀頃から始めたものだ。ある伝統では、師匠が入門した生徒にカポエラ名をつけるそうだ。例えば、最初に出会った時に風が吹いていて、師匠がもったその人の印象は細いけど肩がしっかりしていて腹筋も見えていて、何か強いエネルギーを感じたから、Ventania 。強風・突風・暴風、という感じを意味する単語で、激動の風、変化の風、という意味合いに使われたりする言葉でもあるらしい。その新入生は、自分とカポエラの関係性が変化していっても、自分と最初の師匠との関係が変化していっても、その名前の重みをずっと背負って生きるのだ。たとえば、Ventaniaが大地を揺るがすようなプレーヤーになりたいと思った時も、その名前が持つシバリ、のような力と折り合いをつけなくてはならない。時門下によっては、そのしきたりを踏襲していないところも多々あるときく。 

名前とは不思議なものだ。多くの場合、呼称は”与えられる”ものだ。
同意を求められず暴力的な行為になることもある。


名付けが行われる時、与える側と、与えられる側に絶対的な力関係が前提としてある。
赤ちゃんは名前に対して意思を表示できないし、名付けの意味すらまだ理解できていない発達段階だ。

与える側のなんらかの心の状態、欲望、期待、恐れなどが、与えらる側との出会いに刺激され、化学反応を起こし、言葉が浮かび、名前となっているともいえる。例えば、師匠がよっぽどの人で、本人さえ気づいていない内なる素質を見抜いてのVentania だとすれば、その師弟は一生をかけてその素質を見つけ磨いていく旅を、与えられた名前に”支えられて””導かれて”続けていくのかもしれない。

中国に住んでいた時、二文字の漢字で ”怨念” みたいな意味の名前の鬱状態のクライアントがいた。日々怨念、と呼ばれながら、そして、自分は怨念です、と名乗りながら生きるには、そう名付ける親の養育の元で捨てられないよう日々を生き抜くには、感情を感じないようにするしかなかったのかもしれない。

あなたの名前のルーツ、名付け親との関係、自分の名前に対する自分の気持ちを知ることは興味深いことだ。


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by totoatsuko | 2025-02-20 15:25 | Comments(0)
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心理療法士のつれづれ ー音楽、アート、ユングの視点からの対話と変容


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