コントロール
もう、自分でも全くコントロールがきかないと感じると、自暴自棄になったりもする。
生きていると、自分の思うようにならないことだらけ。
自分自身のことですら思うようにならない。
なりたい自分になれない。
人に見られたい自分像をつくれない。
色んな瞬間を楽しみたいのに、心から楽しめない。
人といい関係を築きたいのに、何故か、心から通じ合えない。
なにもする気がわかない。
摂食障害、食べる量が以上に少なかったり、多かったり、もどしたするのは、色んなまわりの状況は変えられないけど、食べること、吐くことだけは自分でコントロール出来る、という体と心の主張の現われだったりする。しかし、その行為に心と体は、そうとうなエネルギーを費やし、疲れきってしまう。
家庭内暴力を振るうことで、自暴自棄になっている弱い自分を一時わすれ、強い自分に酔える。その結果、家族との関係は、もっともっと悪くなっていき、より自暴自棄に感じてしまう状況を生み出しているのだけど。
鬱になることによって、やりきれない環境から自分をシャットダウンすることにより、自分の置かれている(感じている)世界感を変えようとすることもある。それにより、鬱から抜け出すために必要なエネルギーを補充する手段や、友達たちからも、遠ざかってしまい、ますます、深い欝への道へ入り込んでしまう。
状況がコントロールできないのは、本当につらい。
自分のできる限りの努力しても、(例えば相手と話し合おうとする)、変わらなかったら、なおさら。だから、上に述べたような色んな自虐行為をとってしまう。
もっとも、多くの場合、自分が 「つらいと思っている」とか、「色んな収拾のつかない感情をコントロールするために、そのような手段を取っている」という事に気付いていない。
現実味をなかなかうまくここで伝えられていない感じがするのだけど、、、
あるクライアントの言葉を借りると、
「自分ができることはやった (相手とケンカしたり、会社を辞めたり)したけど、状況は何もかわらなくて、そして、あまりにも、辛いし、どう扱っていいか分からなくなったので、忘れることにして、そのドロドロしたものに、蓋をしていました。でも、それがきっと、数年来の原因不明の足の痛みに現れているんだと気付きました。この傷ついて困りはてている心をケアしない限り、体が、もう前にすすめない、って言っている。」
GIMセラピーでは、無意識の層から湧き出る イメージが、蓋の下にあるドロドロを少しづつ、今、この自分が受け入れられるだけの量だけ取り出して、自分が、そこに自分の何をほおむっているのか知っていく、それを毎回繰り返す事によって、自分自身の全体をよりよく、知り、必要なケアをしていくことを可能にする。
セラピーにきて、初めて体のサインと心のもつれの関係に気付いた、と言う人がよくいる。