チャイルド アビュース

最近、これについて少し勉強したのだけど、
親が言葉の暴力や、子供の体を傷つけるものから、セクシュアルアビュース、兄弟が親に加担するケース、そして薬を不適当に飲ませて体調を悪くさせるもの (munchausen syndrome by proxy) まであるのに、驚いてしまった。暴力を振るう方は、子供の頃振るわれた経験がある人が多い。
チャイルドアビュースを行なう方には、色々な心の問題・欲求があるのだけれど、
薬を飲ませるケースにおいては、子供が調子が悪いと、皆が同情してくれる、注意を払ってくれる、それが、親(大抵の場合、母親だそうだ)の「かまってほしい」 「自分の辛さをケアして欲しい」という、無意識、(あるいは、ある程度意識された)欲求の裏返しなのだそうだ。
こちらでは、チャイルドアビュースが起きているのを知っていて、放置するのは、法律に触れることになる。反面、立証するのはなかなか難しいのだけれど、少なくとも、実際起きているかどうかインタビューしたり、証拠をファイルしなくてはならない。
立証されれば、Child Protective Services (CPS)という所から人が派遣されて、子供を親から引き離すか、そのまま監視下におくか、など対処方法を決めていく。法廷がかかわってくることもある。
セラピストとして、これは、慎重に扱わなくてはならない事柄だ。
「妻に、夫に、子供に、暴力を振るうのを、やめたいけど、やめられないんです。」
そう、誰からも隠れて行なっている家庭内暴力を、なんとかしたい、と思ってセラピーの場で打ち明けているのに、それを外部に報告してしまったら、セラピストへの信頼もなくなってしまうだろうし、その行動の裏にある心のもつれは、永遠に解決されなくなってしまう。
セラピーに来て、「この問題にとりくみたい」という人は、大抵、それがよくないこと、と頭で理解しているし、やめたい、と思っている。でも、やめられないのだ。
頭は心を支配しきれない。
今までの経験では、セッションを始めて3回目以内に、その人の暴力行為が変わっているので、真剣にそのジレンマに悩まされたことはないのだけれど。
日本の法律は、どなっているのだろう。。。
by totoatsuko
| 2006-04-11 09:45
| 日々感じたこと
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