セッションの長さ
セッションの長さは、その子の状態、ニーズと、セッションの目的によって変わってくる。長ければいい、ってものではない。
だから、最初のセッションは、アセスメント(診断 と訳すのかな?)、子供を知るためのプロセスに重点をおく。
30分、というのが私の中では、一区切りになる数字なのだけど、それよりうんと短いときも、もっと長い時もある。
以前、ちょっといい話、という題で書いた女の子の最初のセッションは10分でした。その後もっと短い時も、すこしだけ長くなった時もありました。10分って短いようだけど、それはわたし達の「主観」であって、彼女が丁度よいとおもう時間が10分だったら、そうするべきなのです。
他の子供で、セッションにきはじめた頃は40分くらいやっていたけれど、回を重ねるにつれて、20分で「おしまいにしよっか?」と言うようになった子供もいます。
お金を払う保護者の方にしてみれば、同じお金を払っているのに、いつもより短い時間でセッションを終わられたら、損した気分になられる方もいらっしゃるようなのですが、そして、そういう気持ちをもたれている場合、おっしゃらなくても伝わってくるものですが、
セッションは長ければよかったり、毎回きっちり時間通りやることが大切じゃないことがあることを理解してもらえたら、と思っています。
また、音楽療法士は、何が自分が感じている保護者の方からの期待や自分が主観的に感じているプレッシャーは何なのかを、はっきり見極めると共に、セラピストとして、セッションの目的が何なのか認識し、適切な判断、行動をとることがとても大事だと思っています。
時給のバイト とは違うんだから。
こんなに短く終わったら保護者の方に対して悪いな、という理由だけで、ダラダラ子供を部屋の中に引き止めてしまう、その気持ちは分からないでもないけれど、子供のセラピストとして、子供にとってよい事をする決断をしてほしいと思っています。