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べてるの家の当事者研究

べてるの家の当事者研究_d0065558_937499.jpg精神科にかかる当事者たちの、自分の病気との取り組みについて当事者によってかかれています。

べてるの家を統括する川村敏明医師は、その本のあとがきに
”札幌の民間の精神病院にアルコール専門病棟があって、そこで四年働きました。(略)そこでのわたしの役割は、わたしがそれまでやっていたよりもかなり限定的な役割だったんです。ほんとに、こんなに一線をひいていいのかな?と思うほど何もしていませんでしたが、現実にはそれでどんどん酒をやめていく人がいたんです。(略)「あんなに一生懸命やっていたのに、酒をやめた人はゼロだった。それがどうして何もしていないのにやめていくんだろう」と悩みましたね。

そのときはじめて、医者は何をすべきで、何をしちゃいけないのかという、「自分の役割のつかいどころ」を考えるようになりました。”

当事者研究をよんでみると、例えば
幻聴がきこえる人は、それを薬で抑えるだけではなく、幻聴と対話をしようと試みる。「いま疲れてるから、くどうくどきさん(幻聴につけた名前)、今日はこの辺で勘弁してください、おねがいします」と対応してみる。幻聴を否定するのではなく、そこと関係を形成し、コミュニケーションをとろうとする。

突発的に、暴力的になってしまう人には、暴力的になってしまう自分の背景には何があるのか?それは子供の頃虐待されていた時耐え忍んでいた頃の自分がやっているのではないか?さぐってみる。

精神病は、遺伝の要素“種”はあるけれど、それをはぐくむ“土壌”もある。

かれらが書いている、べてるの家にくる以前の状態は、
例えば、、、精神科に入退院する。そうすれば、薬や注射を打たれる=それらに心理的に依存していた。奇怪な行動をとり現実からのがれることで、不安感などから一時的に逃れていた。拒食になり、やせほそった姿見た人に優しい言葉をかけてもらうのが心から嬉しかった。

でも、べてるの家にきたら、簡単に注射してくれない。それよりも、どうしてそういう気持ちになるんだろうか、という会話になってくる。家出してみても、誰も探しにきてくれない。でも、自分を温かくみまもり、自分と向き合うためのサポートをしてくれる。

この本には、当事者達の心の葛藤と、べてるの家での心のプロセスがよく書かれているので、当事者の方だけでなく、その家族の方、またこういう方達と触れ合うことがある人は、一読の価値ありです。
by totoatsuko | 2006-02-12 09:37 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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