お見通し?

大抵の場合、音楽体験のあと、絵を描き、参加者の間でそれぞれの体験を話してもらいます。
描いた絵をご本人に説明してもらったあと、
私や、グループメンバーが、その絵で気付いた事とか、絵に対する質問を投げかけます。
例えば:
「その鳥居は、その真ん中にいるご自分を世間のざわめきから守ってる、とおっしゃったけれど、では、日常の世界で、その鳥居が象徴しているもの、自分を世間のざわめきから守ってくれるているもの、って何なんでしょうねぇ?」
「真ん中にいる人は、顔が見えないのですが、後ろを向いているのですか?この人は、鳥居に守られて、誰もいない場所で、どんな気持ちでいるのでしょうか?」
そんな時、よく、「先生はどう思われますか (分析されますか)?」 ときかれるし、
「絵をみたら、先生には私の内面が全てお見通しなのでしょう?」なんて言われますが、
正直、何も分からないんです。
だって、私の知らない、最低でも20年近くのその人の人生を、
初めて会って、数時間で、絵をみたからって、分かるはずがないのです。
おなじ「青」でも、人によって、それは深い悲しみを表している事もあるし、静かな平和な状態を表しているかもしれない、それとも全てを許し包み込んでくれる太母のイメージかもしれない。
だから、ご安心を。何も、勘ぐったりしていません。
夢判断の本などのように、
簡単に人の心を読み解いたり、判断を下したりできるとは思っていないのです。
だって、たとえそれが、心の底の底に埋葬されていて、一人では解読できないにしても、
本当の答えを導き出せるのは、ご自身なのですから。
私は、そのひも解きのお手伝いができるだけです。
P.S. ワークショップでは、自分について、なにか気付くきっかけになりました、参加してよかったです、等のフィードバックをいただいて、嬉しかったです。
ワークショップの体験は、たとえそれが気付きの場であったとしても、実際のセラピーのプロセスとは異なります。しかし、GIMがどんなものか、擬似セッション体験を通じて、皆さんの学びの場になれればと、思っています。
by totoatsuko
| 2006-01-27 13:33
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