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ヒロインジャーニー : Heroine's journey Gawain and Lady Ragnell

ヒロインジャーニー : Heroine\'s journey Gawain and Lady Ragnell_d0065558_23491955.jpgMaureen Murdock が書いた 
Heroin's Journey という本を読んでいます。
Joseph Campbell の Hero’s Journey に深く共鳴して、そのセオリーを元に Guided Imagery and Music Therapy のケースを分析した論文を以前書きましたが、このHeroin's Journey にも、深く考えさせられるものがあります。

男性でも女性でも、その内面に 
Feminine(女性的なもの):包み込む力、輪になり繋がる、育む力 e.t.c.
masculine(男性的なもの):切断、統制、上下のあるシステム e.t.c.
どちらもの要素を内包しています。

現代社会は、主に男性によって構築され運営されているので、
その中で女性が社会的な地位を得ようとすると 
例えるなら、象徴的には Hero's Journey を生きようとしなくてはならない。

男性のような思考をし、男性のような行動をすることが
他の男性に負けずに競争を勝ち抜いていくために必要な要素であったりします。
(少しづつその状況は変化していると思いますが・・・)

そこで、Maureen Murdock は、女性には、
女性の生き方が Heroine's Journey のモデルがあるはずだ、と書いています。

また、男性の中にある femininity への気づきも必要だとも述べています。

この本で書かれている全容を紹介するのは紙面上不可能ですが、
文中にある興味深いイギリスの昔話 を紹介したいと思います。

Murdock は、このお話しは " (this story) portrays the healing of both the wounded masculine and the distorted feminine. It joins the Woman of Wisdom with the Man with Heart" と前置きしています。

14世紀のイギリスの田舎。
Arthur王は、狩りに行った森から真っ青に帰ってきました。
王の甥であるGawainが、何があったのか尋ねたところ、
領地を奪われた北の地から来た騎士、Sir Gromer に呼び止められ、
一年後、この場所に
「女性がなによりも求めているものは何か?
(What is it that women most desire, above all else?) 」 
この質問に対する正しい答えを持ってこい、
もし答えられなかったら、命を奪うぞ
と脅されたのだと。

実は、Sir.Gromer に会う数日前に王は、とても醜い怪物のような女性 Lady Ragnell に出会っていて、
王が彼女の義理の弟であるSir.Gromerに出会い、その質問をされることを予言していたばかりでなく、
その質問に対する正しい答えを彼女は知っているといいました。 
ただし、王の甥であるGawainが、自分と結婚することを
いやいや ではなく ”自ら求める” なら、その答えを教える、と。

Arthur王は、予言が本当に起こったばかりでなく
自分の命が助かるために、正しい答えを教えてもらうために、
甥にこの結婚の話をするのはとても無理だ、と思い悩み
真っ青になって、うなだれて森から帰ってきたのでした。

王を心配する甥がしつこく何が起こったのか王に尋ね続けると、
やっと王は彼女の話を甥に話しました。
すると、甥は、真実の答えを知ることが出来るなら喜んで結婚しましょう、と快諾します。


そして一年後、同じ森の同じ場所で Arthur と Sir. Gromer.
女性がもっとも求めているものは何か? という問いにArthur王は答えます 

女性がもっとも求めているものは 主権 - 自分自身が望む事を実行する権利だ 
(What a woman desires above all else is the power of sovereignty
- the right to exercise her own will)

その答えは正しく、Sir. Gromer は森深くへ消えていきました。

そして、結婚式。
Gawain が Ragnell にキスをすると、醜かったRagnell はとても美しい女性になりました。
魔法が解けたのです。

Ragnellはいきさつを話します。
義理の兄弟である Sir Gromer は 彼女の事が大嫌いでした。
なぜなら、Ragnell はSir.Gromerにとって、
物怖じせず、ずばずばものを言い、自分を持ち上げてくれない、
彼に対して従順ではない女性だったからです。
そこで、くやしいSir.Gromer は、魔術が使えるお母さんに頼んで、
Ragnell を醜い姿に変えてもらたのです。

Ragnellの話に感銘を受け、改めて祝福の乾杯を交わしたGawainに Ragnell が尋ねます。
「実は、
元の姿で日中をすごし、部屋の中で醜い姿であなたと夜をすごす か
醜い姿で日中をすごし、元の姿で夜をあなたとすごすか
あなたに選ぶ権利があります。
よく考えて、そして、あなたの選択を聞かせてください。」


さぁ、今 これを読んでいるあなたがGawainだったら、なんと答えるか、
続きを読む前に考えてみてください。






Gawainは一瞬考えて、そして、Ragnellの手をとり言いました
「わたしにはそれは決められないよ。なぜなら、それはあなたにしか決めることが出来ない決断だから」

Ragnell は 喜びにみちて言いました
「それこそが正しい答えです、愛しいGawain.
あなたのこの言葉によって、私にかけられた魔法は完全に拭い取られました。」

Gawainの返答は、
"女性が主権をもってその人生を選択して生きること” 
を現実に尊重する精神をもったものだったのです。

Lady Ragnell と Gawain は、二つの対等な意思の元に、聖なる結婚 (united) をしました。

Gawain は、魔女の魔法によって否定され抹殺された 
女性の自由意思、女性としてのセクシュアリティー 
を復活させ、彼女をありのままの姿に戻す手助けをしました。

同時に、Ragnell は殺される運命であった Arthur王の命を救いました。
そして、Gawain は、女性性がもつ叡智の奥深さに気付く体験をしました。

二人が結婚することにより、共に、お互いの傷を癒したのです。

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以上が、お話しのざっくりとした要約です。

あなたがどういう姿であれ
あなたがどういう決定をするにしても
あなたの事をあなたが決める事が わたしにとって大事である

あなたが決めたこと
私が決めたこと

それを持って、二人で二人の事をどう決めるか 決めていけばいい


あれやこれや、とありますが
femininity は 明確に、そして暗に、社会レベルで、個人レベルで否定されてきた歴史があります。

masculinity も femininity も どの個体に中にもともに存在している側面です。
masculinity も femininity も、個々人や、グループ、社会の中で equal に尊重され 絡み合ってこそ 其々の良さがよりひきだされ より豊かな精神世界が生活環境が人間関係が生まれると思います。


昔話や神話には、人間の心理パターンが象徴的に集約されて描かれていて奥が深く、
応用して考える事がたくさんあります。







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by totoatsuko | 2015-05-28 23:48 | Comments(0)
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