人気ブログランキング | 話題のタグを見る

カウンセリング@代々木上原・音楽療法・心理療法 GIM

totoatsuko.exblog.jp ブログトップ

音と色の療育 テキスト教育は可能か?

音と色の療育 テキスト教育は可能か?_d0065558_19090.jpg
こころと言葉の教室 こっこ という未就学児向けの療育施設で
音と色の療育 (保護者の方へのフィードバックも含む) という45分のプログラムを、この施設の立ち上げの時から開設させてもらい、3年間やってきました。

何度か、このプログラムのマニュアルが書けないか、という話がありました。が、人の心を相手に行われる療育は、少なくとも、コンピューター操作やファミレスのサービスマニュアルなどとはちがいますよね・・・

ノードフロビンズ音楽療法もGuided Imagery and Music も知らない音楽療法士の方々、他の専門領域の方々に ”読んだら理解できる” ひいては、 ”読んだら、ある程度実践できる” テキストを作るのは可能だろうか? とその都度自問してみました。

凄くかんがえて、考えてみました。

元になっている心理学の理論、音に対する意識や哲学、Special needs の子どもたちの受け止め方、相手に対する見立て方、グループダイナミックスのとらえ方、スタッフの教育、療法士としての自分の心の扱い方など等、、

即興的な音楽療法のセッションを体験された方ならお察し出来るかもしれませんが
あのセッションの感覚を テキストを ”読んだら理解できる” ように書くことは、至難の業だと感じました。

体の事が書いてある本をたくさん読んでも、医師と同等の仕事が出来ないのと同じ事ですよね。

もっともっと具体的に考えてみたけれど、至難の業、というよりは、不可能だと思いました。

音と色の療育は、私が受けてきた教育や経験の中で培われた引き出しの中身を使って、こっこ という45分の療育(個別・集団療育)を提供する施設に合わせて作ったもの。

今の私が出来る音楽療法は、大学院などで学問として体系的に教えられ学ぶだけでなく、臨床で知識と経験豊かな先輩や同僚たちによって鍛えられトレーニングされたからこそ、存在します。

だから、テキストやマニュアルを読んだだけでは、自分を顧みても、今の自分に近づけるとは到底思えない。
テキストを読んだだけで実践しようとすることで、書かれたことを間違って解釈している事に気づかない、我流でやる、というのは、とても罪・・・


読んだだけで書かれた内容が出来るのだったら、大学も、インターンとしての訓練も必要ない。


音楽の力は偉大。 
だからこそ、よくない方向に 療育家の無意識によって作用させてしまう場合は、本当に怖い。


こっこ で 私が やってきた 音と色の療育 は、その時 その時の子ども達やスタッフの空気感によって、即興で音が作られ、展開されていくプロセスだから、例え、様々な瞬間を網羅したタイプ別の対応マニュアルがあり、そのマニュアルを頭に叩き込んで ”生きた音” と ”生きた感情” をつかって 療育目的にそって実践していこうとしても、うまくいくようには思えないのです。その知識を、 ”どう自分の中で消化させて” ”消化したものを、生きた相手に対してどう使うか” というところまで、人の手によって教育していく過程がないと。

こんなセッションやってますよ、こんな事を考えながらやっていたんですよ、
とみなさん (音楽療法・アートセラピーについて、障がい児療育に興味がある方々) に紹介するのが目的の本を書く、というのはイメージ出来るのですが。。。 ←それをやるには、覚悟を決めて、文献をもう一度ひっくり返し掘り起し引用したり要約したり、言葉にならない音楽や心の動きを説明するための言語を見つけていく、など膨大な時間が必要だと、想像するだけで予測できるので、書く試みをしようとは、今の時点では思えませんが・・・ いつか、書けたらいいな、と思います。


音と色の療育では、ほんとうに子どもたちの変化、そして保護者の方々の子どもをみる目や気持ちの変化に音楽療法士として寄り添わされてもらいました。


もうすぐ年度末。 
小学校にあがっていく子ども達もいます。

共に、音楽を通じて深くつながる時間が持てたことに、子どもたちの成長と子どもの事を思う保護者の方々に寄り添う経験をさせていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。
by totoatsuko | 2014-02-17 23:27 | 音楽療法セッション例 | Comments(0)
line

音楽療法士(GIM)のつれづれ


by totoatsuko
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite