Q&A 3: いい音楽療法士になるためには?

3.いい音楽療法士になるための努力というのはどういったことだと思いますか?
私は、”セラピー”(心理療法)に行くこと、が大事だと思っています。
自分の深い部分を知らなくて、どうして他人の深い部分を扱えるでしょうか?
セラピーを体験したことがなくて、どうやって他人にセラピーを施すことができるのでしょう?
それは、言ってみれば海に行ったことがことがないのに、
”海って楽しいから一緒に行こう。海での体験はキミにとって有益だよ”
といっているようなものです。
海は、穏やかな日もあれば、しけてるときもある。
無知な人間にとっては、とても危険な場所。
人から聞いたり、読んだりして分かったつもりになっているなんて、とんでもない。
そんな無責任な事をするべきではないと思っています。
人間の心・体・魂は、計り知れない海と同じくらい深くて広い未知な領域が沢山。
自分の中でどんなことが起こっているか、どんなことが起こりうるのか、完全に把握するのは不可能だけど(私たちは瞬間瞬間変化しているから)、その深層心理の層と対話を続けていくことにより、クライアントの心の深さを推し量れるようになる。
そして、クライアントと深い部分でコミュニケーションをとることが可能になると思っています。
もうひとつは、常に学び続けることでしょうか。
音楽療法はまだまだ未熟な学問で、新しい考え方、理論が出続けています。
スーパービジョン(第3者の意見を聞くこと)を受け、ひとりよがりにはならないことも大切です。
常に視点を広く、柔軟であることが必要だと思います。

一番いいのでしょうか?
同じ音楽療法や芸術療法、もしくは何か特にコレを!という
セラピーがあれば教えてください。
私もほかの心理療法、芸術療法に興味があり、
実際受けてみたいと考えています。
ただ、日本ではかなり心理療法を受けにくいように思います。
学生時にも同様のお話が先生からありました。
先生は大学院のプログラム(海外)であったとのこと。
日本ではそれまでしてくれる教育機関がないように思います。
まだまだこれからですね。