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低体重出生児~ 病院を退院した後のサポート環境 と 音楽療法ができること

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障害を少なくする医学を究めていこうと願いつつ,
それでも障害が残る生存になった場合の医療を社会の皆様と共に整備していきたい

NICUをメインにお仕事をなさっているお医者さんの一言が、
色々なことを考えさせられました。

日本では、とても熱心な医師に出会うと、
生まれてからだいぶ成長するまで親身に見てくれるけれど、
そうでない場合は、病院から離れるとどうしていいかわからず、手探りの状態になる。
重い場合は病院とのつながりがあるけれど、
軽い場合は医療との接点もなくなり、不安なままの育児になる、

というような保護者の方たちの声もあります。


例えば、自閉症 と診断を出すのは、医師ですが、
診断をもらう事自体が、子どもを生きやすくはしません。

それに、自閉症といっても、
それぞれの子どもは多彩な特徴があるので、その診断だけでは、その子の本当の姿は何も見えてこない。

自閉傾向のある子どもが、彼らの苦手な 

他者の存在への気づき
感情や意志の表出とコントロール
コミュニケーションスキル

などなどの点を改善、
あるいは伸ばすための介入は、医師による診察では行われません。



浦安市で、何等かの発達障害をもつ未就学児向けの療育プログラムを提供している
こころとことばの教室  という施設で、私は音楽療法などを提供しているのですが、
早産低出出生体重児 も療育の対象に含まれています。


療育施設で日々お子さんの発達が心配で、
療育などの場を探しているお母さんたちや、発達センターの方との関わりの中で思うのは、
公的機関での療育の提供は、量に限りがあり、
療育を受けたくても受けることが出来ない人が沢山いるのだな、という所です。

また、育てにくさがあるお子さんに対して
”療育” という、専門家によるプログラム?サービス?クラス、というものが存在する、
という事すら、まだまだ一般には浸透していないと感じます。



ここ数年、市や区が、民間団体に委託して、あるいは、発達が気になる子どもを斡旋して、
福祉センターでは月1回しか療育を受ける事が出来ない子どもも、
民間の療育プログラムを、毎週 という単位で受けられるようになっている、
という流れが生まれている市や区があるようです。



あるいは子どもの障害の特徴を
正しく理解して接することが難しいケース、幼稚園や学校、家庭環境の中で
子どもたちが生きづらさを感じ、精神的にダメージを受けざるを得なくなっていると、
被害妄想がひろがったり、言葉で説明できない分、手が出ることを抑えられなくなったりして、
二次的な障害を持ってしまっている、
そしてそれに対して、専門的に介入するルートがない、 というケースも少なくないと感じています。

その点、保育所等訪問支援事業、 というサービスに国の予算が数か月前におりて、
認可された施設の専門スタッフが 保育所や学校などに出向いて、お子さんの様子を把握し
先生方の困り感、お母さん方の困り感を組みながら、どのようにしたらそのお子さんが集団生活の中でより混乱がすくなく、あるいは安心して過ごすことができるのか、 というのを専門家の立場から対話を促し、アドバイスを行っていく、という事業も始まっています。

まだまだ、そのサービス自体が全国には浸透しておらず、
提供出来る力がある者も、利用希望者も少ないのが現状ですが。


医療的に問題を持っているお子さんは、療育施設に行く、という事自体大変な事である場合があり、
スタッフが病院や、ご自宅に訪問して療育を提供する、というのが団体として出来ないか、と相談したところ
浦安市からは、事業所内で療育を行う事に対しての認可をもらっているので、原則出張サービスはできない、とのこと。

この辺にも、必要としている子どもたちに療育を届けることが出来ないもどかしさがります。



また、療育を行うと とても成長が促される、
そして、お母さんも子どもへの接し方が学べ子育てが少しでも楽になることが促せますが、
特に、肢体不自由さを持ち、他の発達障害を持っている重複障害お子さんに対して療育が出来る力を持っている専門家の数が、日本では圧倒的に限られているように感じています。



盲学校なども、視覚の問題以外の発達の遅れがあったら受けいれない、
という学校もあり、とても難しい問題です。


日本では、まだまだ質の保障が約束されていない音楽療法の分野ですが、
ヨーロッパ、アメリカなどの音楽療法は、
様々な音楽療法の専門性を大学、大学院と臨床現場で教育され、
医療チームの一員として、患者さんのトータルケアに携わっているケースがあります。

私が直接知っているアメリカの病院では例えばNICU 産科 では音楽療法士が入り、
低体重児の体重増加のために、音楽を道具として療育目的を達成するために使います。

低体重児は、生まれてからすぐ保育器で育成され、点滴などで栄養が投与されるため、
自分で吸う、という力が備わりにくいのです。

そこで、おっぱいを吸う動きを顔の筋肉、そして体をつかって行おうとする”気持ち” を育てるために、
吸うと録音されたお母さんや家族の歌声が聞こえてくるPAL という開発された道具をつかって、
その音楽を聴きたい、お腹の中にいるときからずっと聞いていたお母さんの声がききたい、聞いたら安心する、 という赤ちゃんのモチベーションを生かして、”吸う” という行為をうながし、自力でミルクを飲む力をより早くつけさせる、ということだったり、

保育器などに隔離された新生児とお母さんとの心理的なつながりを確保するために、
音楽療法士の介入のもと、赤ちゃんの呼吸や鼓動にあわせて、歌を紡いでいくプロセスをお母さんに促し、
両者ともが、お互いの存在を近く感じ、感情的なやり取りを音楽的に行い、
それによって、あかちゃんの体重増加も増え、あかちゃんと繋がりを感じることが出来、
保育器にほとんどの時間入っているわが子にたいしても自分が何かをしてあげることが出来ている、等という体験を通して、お母さんの精神的な安定もうながしたりしています。


難聴の子どもにも、視覚だけに依存しない、感覚統合の力を伸ばすために、
矛盾するようですけれど、音をつかって療育することで、彼らの世界を広げたり、
苦手だけれど “聞こうとする力” ”ききたい” と思う気持ちを育てることで、
どうせ聞こえない、とおもって使っていなかった、わずかでも残っている聴力を 
”つかおう” ”きこう”
という気持ちにすると、耳からの情報の量は、格段に上がり脳に伝達され、
脳も、音を情報として処理する力が訓練されていきます。


言語でのコミュニケーションは、子どもはそもそも 大人ほど高くありません。

それに、”感情” という非言語な生き物。
もっと生きたい、もっとやりたい! もっとできるようになりたい、という意欲は、
出来なくて悲しい、腹が立つ、どうして自分は、、、 という気持ちにを受け止められるのは、
言葉でのやりとりには限界があります。

非言語レベルで深く働きかける音楽が、療育の現場で、
あるいは、心の問題を抱えている人のためのセッションで、
トレーニングされた音楽療法士によって、とても有効に使えることができる。

知能、認知、ことば、体、コミュニケーション力の発達のための教育・療育を
音楽を奏でるボランティアではなく、 ”専門道具” としてつかう音楽療法が、
早産低出出生体重児の発達を促すための日本のシステムに正規に組み込まれるには、、、
日本の音楽療法教育の質を上げ、層が厚くなる事でしかないのかもしれません。


養護学級など特別クラスも、生活習慣を学べる、
集団生活を経験するための貴重な体験をすることができるのですが、

それぞれのお子さんの、言語を伸ばす、コミュニケーション力を伸ばす、運動機能を伸ばす、感情のコントロールを学ぶ、などのための 言語聴覚士や、音楽療法士、心理士、OTが行うような専門的な介入を提供することが目的の場ではありません。

病院以外の、医学的な介入以外の、その子どもたちと、
病院や福祉センター、学校との提携の中で利用できる 
療育プログラムが増えていくことを、心から祈っています。




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音楽心理療法・ Guided Imagery and Music 個人セッション (HP)体験談

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by totoatsuko | 2013-06-16 16:12 | 音楽療法セッション例 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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