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選択の重なりの上にある ”今”

d0065558_1992170.jpgある映画の主人公、成功した小説家。
大きな講堂で、聴衆に向かってストーリーを話している。

実は、それは彼自身が経験したストーリーであることを誰も知らずに、
著名な作家が話す面白い話 として聞いている。

若いころ売れない物書きだった。
小説をかいて出版社に送っても、どこからも返事がない。
恋人との関係はずっと素晴らしいものだったが、生活は苦しく、一念発起して出版社に勤めることにする。
定期的に収入が入るようになり、彼女と結婚し、パリに新婚旅行に行く。
旅行先の骨董屋で、古い皮のバッグを買う。

NYにもどって、日常が戻る。
ある日、その古いカバンのなかに、古い紙が入っているのを発見する。小説だった。
ストーリーは素晴らしく、その言葉を一字一句味わいたくなり、そのまま彼はタイプし直す。

色々あった先、彼はその作品を自分のものとして出版社に持込み、すぐに出版がきまり、一躍大有名人になる。 数日後、公園のベンチで佇んでいると、ある老人が話しかけてくる。その老人はストーリーを話はじめる、自分の。 そして、自分を若手有名作家にした、古い鞄の中にあった作品は、目の前のよぼよぼの老人が若いころ書いて紛失したものだったことが分かる。子どもを失い、妻とも別れてしまうことになった自分の人生すべてが詰まっているモノだったと。

若者は自責の念や様々な感情を体験するが、
老人も翌年 訴訟することもなく亡くなり、その作家は、自分は人の作品を奪ったんだ、ということを妻 (このことが原因で別居することになった最愛の人)以外には誰にもその真実を知られることなく、自分も壮年期に入る。

     ーーーー妻は、自分の最愛の人がそういう嘘を行う人だ、というのに耐えられなかった、
           愛していた?愛している?がゆえに。


大衆には、成功者として讃えられ、素晴らしい家に住み、文句のない生活をしている。
一つの大きな偽りの上に、あるいはその延長線上にある今の自分、この成功、この暮らし。

その分厚い顔の皮のしたに、誰にも言えない事実と良心がものすごい勢いで、一秒たりとも彼が自分が行ったことを忘れさせることなくPokeし続けているのが、映画を見ていて分かる。


若者は、老人に告訴されることで、懺悔をしゼロからスタートすることを願った。
しかし、自分から自分がやったことを世間に公表しその責任を全うする選択はしなかった。出版社やマスコミなど、様々な人を傷つけながらその人たちの人生や生活にも影響を及ぼし、それに対して謝罪しながら、自分の選択に責任をもつ勇気がなかった。


黙っていれば、誰も何も失わない。
この有名作家になった自分が、そういう事をする人間であることなど、誰も疑わない。


なぜ自分を告訴しないのだ、と老人に尋ねた時、
成功のスタートを切り始めた若者に対して次のように言う。

その言葉に心が疼いた。


You always make choices.
You made a choice.
And you have to live with it no matter how terrible it is.

- 人は常に選択をしながら、自分で決断しながら生きている。
   そして、その選択がどんなに酷いものであろうと、
   どんなに痛みを伴うものであろうと、
   間違ったものであろうと、
   人はその痛みと一緒に残りの人生を生きていかなくてはならないのだ。

       *******


No matter how sad things happened to me,
I have to live with it.

どんなに悲しいことが人生に起こったとしても
私はそれから逃げることができない。 痛みを抱えて生きていくのだ。

But I believe I can change the terribleness to better meanings in my future.
でも、自分が行ったこと、自分の人生に起こった事の意味を、
意味があるものであったと思える将来にすることが出来る, と、私は信じている。

それは、とてもエネルギーがいることだけれど、信じたい、、、
いや信じている。
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by totoatsuko | 2013-01-23 14:28 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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