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白鳥の湖 古今東西

白鳥の湖は、バレエの演目でもクラッシックの一つである。

それを、男だけで演じるバージョンが、来月青山劇場で上演される。
もう10年も続けていて、進化し続けているそうだ。

白鳥のもつ、優美さだけでなく、野生的な側面も取り入れられているらしい。

白鳥の湖のストーリーを、乱暴なまでに簡略化して心理学的に説明するならば、
王子は、白の白鳥に、自分の理想の女性像を投影し恋に落ちる。
この時点では、自分の理想を相手に投影している〔たまたまその女性が投影を受け止めるだけのキャラクターをもっていた、ということ〕 だけで、彼女の「人格」はきちんと認識されていない。

また、王子自身も、相手の女性の人格を受け止めるだけの、しっかりした「自己」 を確立していない。

そこへ黒鳥がやってきて、王子は惑わされる。
黒鳥と恋に落ち、不幸な人生へつっぱしってしまう危険にであう。

なんで、白の白鳥に恋してたのに、黒の白鳥を白の白鳥だと信じ込んでしまうの?
なんで、白と黒の区別がつかないの?
目がみえてないの?

そうなんです、恋は盲目。
白の白鳥の本来の姿、人格を見出していなかった王子には、
彼の自分自身のシャドウ、自分でみたくない、自分の汚い、弱い部分を象徴する黒鳥の、闇の魅力にとりつかれてしまう・ 鬱状態は、一つのたとえになるかもしれない。
とにかく、よくわからない力(それは、自分の闇ー否定や無視してきた部分、)に、ぐんぐん引き込まれてしまう。

ここで、黒鳥と恋に落ちてしまえば、「死」しか待ち受けていない。
スターウォーズのストーリーに例えるなら、
悪のパワーに魅せられ、それに自分がのっとられ、ダースベーダー となる。

しかし、周りの白鳥の助けもあり、王子は、はっと気づく、自分がダンスしているのは白鳥ではない、と。
ここの、迷いと試行錯誤と闇とのダンスをやめることは、とても難しく、エネルギーが必要な、命を落とすかもしれない危険なプロセスだ。なにせ自分の闇・シャドウ、というのは、理屈抜きにして魅力的で、ものすごい引力を持ち合わせているのだ。

こうして、ただドリーミーに, のほほんと王子としての人生を生きていた彼は、
自分とはなんぞや、自分は何を誰とやっているのだ、
ということを自問せざるをえないプロセスを通して、改めて、彼は白鳥と再会し、真に結ばれることができる。 仮に、こういう難しいプロセスをへず、黒鳥に出会わず、いとも簡単にめでたく白鳥と結ばれていたら、自我がきちんと確立されないまま王子は形だけの結婚をすることになる。

すなわち、その後必ず、自分の闇と向かいあわなければならない時がきて、
その時は、自分の自我と闇との戦いのプロセスの中で、ぐらぐら、ぐわんぐわん揺れて、
自らの家族、彼が支配する王国に多大な痛みやを強いたり、それらを崩壊させたり、失ってしまう犠牲を払わなくてはならなくなる場合もある。

そのインパクトの差異を例えるなら、
水疱瘡を子供のときにすますか、大人になってやってものすごく大変な状態になるか、という感じ。

と、、、ずいぶん話がそれましたが、男だけの白鳥の湖、interesting!

interestingなバレーといえば、もう一つ。
子供の頃何度か連れて行ってもらった、ギャグ満載の男だけのバレー団、トロカデロ デ モンテカルロ
もう、これはクラッシックのバレーとは別物ですwww
by totoatsuko | 2010-04-27 11:16 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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