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言葉のみ vs 言葉を含む アートセラピー

言葉のみ vs 言葉を含む アートセラピー_d0065558_8332983.jpg東京で GIMセラピストはいないし、分析音楽療法をやっている人はいるけれど知り合いなので自分のセラピストに選べない、という事情から、ユング派の言葉のセッションに行っている。自分の心を定期的にチェックすることは、人の心を扱うセラピストとして最低限の義務だし、自分のためでもあると認識しているから。

言葉のセッションのみを受けている現在、正直なところ、とてもアートを使ったセッションをmissしている。音や色、イメージ、体を使って自分を感じる・発見するプロセスの感覚、深さ、感情の海に身を任せる感覚とか、色々な発見のテンポは、言葉のみのセッションでは感じ得ないものなのだ。

これは、NYにいた時、GIMセッションと ユング派の言葉のセッション・2人のセラピストのセッションを同時期に受けていた時も感じていたことなのだが。。。

こういっても、サイコセラピーを受けたことがない人には何のことやら分からないだろうから、もう少しかみ砕いて書いてみようと思う。

ユング派のセッションには、大抵夢を持っていって、それについて話をする。その夢はどんなものだったか言葉で説明し、セラピストが夢について理解を深めるような質問や解釈をする。当然忘れている部分もある。断片しか覚えていないこともある。(そういう点では、GIMセッションの場合、イメージはエラピストが全てノートにとっているので、見たイメージを思い出せないことはない。)

夢(イメージ) という形で表されている自分の今や、現在進行形の状態はなになのか、夢についてセラピストと話をしながら探ることによって、自分の深層心理をさぐっていく作業。夢を持っていけなかったら、その時心で思っていることとか、考えている事などを話せばセラピストが、言葉や自分が無意識に行なっているジェスチャー掘り下げて、自分に対する気付きを深める手伝いをしてくれる。

また、箱庭 という方法もある。その場で木や、人形などをつかって、何かを作る。そして箱庭をつくっていく体験・出来上がったものについて、セラピストと話をする。この方法は、すこしアートセラピーの要素が入っているように感じるが、あまりメジャーに使われていはいない。

私が、GIMや他のアートを使ったプロセスと最も違うなぁ、と感じる点は、言葉を扱っている分、そこに感情体験が入ってこないこと。頭で、言葉で 「悲しかった」と認識する、発見するのと、実際 「こころ」が 悲しい と悲しさの痛みや深さや手触りや色合いを を感じるのでは、かなり違いがある。感情は、時に言葉では表しきれない。言葉にしてしまった瞬間、その感情の本質が失われることもある。

感じないようにしている自分のみたくない・みたい感情や姿が音や色を使ったプロセスによって自然と浮き彫りになってくる。私の場合、セラピストと話しているだけでは、何か頭だけが回転しているみたいで、心が置き去りにされてるような感覚を覚えることがあるのだ。それで、頭をつかって心を頭に近づけようとするのだけど、うまくいくときもあるし、行かないときもある。そういう場合、家に帰ってから自分で色や音を使ってみて、セッションで話されたことを消化しようと試みる。

勿論GIMセッションでも、全然感情体験をせず、ただ動かないイメージを見ているだけ、という場合もある。でも、それ自体も心が「なにも感じていない」という状態を感じている・自覚する、という体験をしているわけだ。何らかの理由で、自分の心は「感じないように」している、周りから距離をおきたがっている、感じたくないことを内包している、という事に GIMのイメージ体験から「自分自身の心と頭」が イメージを振り返ってみたとき、自分の頭や理屈で分析するのではなく、また私にそう分析・決め付けられるのではなく、自然と気付く。

例えば、、、
何故 私はあんな心地よさそうな風の中にいながら、風の勢いを感じなかったのか?風を冷たいとも・優しいとも感じなかったのか?

GIMでイメージを見ている最中、私はこう質問するかもしれない:
「自分はどんな装いをしているの?」
ふと自分をみてみると、ものすごく分厚くて風を通さない体を寸分も動かせないくらい着ぐるみしている姿に気付く。こんなに 着ぐるみしていては、風を感じないのも当然だ、と自分で気付く。でも、何でこんなに自分は沢山着てるんだろう?何のために?何を恐れて?何を感じたくなくて?
by totoatsuko | 2007-02-26 08:33 | Comments(0)
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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