出席停止
首相が、いじめた子供には出席停止を、と言っているが、またうわっつらな議論しかしてないんだな、この人たちはと思ってしまった。悪い、とレッテルを貼られた人に罰を与えれば、いじめてしまうその子の心理や行動をはぐくんだ人間関係・生活環境が変わるとでも思っているのか?
間違いに気付いた企業が、変革しようとしているのに、社会は企業いじめにもっぱら忙しくて、変革のためのサポートは誰もしないのと同じだ。
いじめられっ子と、いじめる子の立場は、時に逆転する。ささいな心理変化で。
昨日のジャイアンが、今日はのび太でありうるのだ。
今の子供達の心の危機を - ひいては子供達をはぐぐむ場である過程・地域・先生の心の危機の深刻な構造をきちんと理解している人間は、政府の諮問委員会に入っているのだろうか?もしいるとしたら、その人の声は周りに届いているのだろうか?
子供たちは、将来おとなになり、子供を育てる、社会を構成していく。
子供達がすくすくと成長できる、心の状態が危うくなりがちな思春期やモラトリアム期をうまく乗り越え、脱皮しながら大人になっていける環境をつくっていかなければならない、という危機感、どれだけの日本人が感じているのだろうか?
出席停止、なんてうわっつらのうわっつらのようなバカげた対応をし続けているかぎり、絶対にいじめる側、いじめられる側、どちら側の子供達の心も安定しない、安全に成長できない、救われない。