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玉三郎 昆劇

友人がいけなくなったので、玉三郎の舞台、一緒に行きませんか?

と誘われ、

ああ!最近、歌舞伎いきたいと思いつつずっと行っていない、いい機会、
と思い、行きます! と即答してから、Webをみたら、
玉三郎プロデュース、主演の、中国の昆劇 「牡丹亭」 だった。

うっすらと、そういえば玉三郎、中国と何かやっている、というのはここ数年間、色んなところで見聞きしたけれど、と思い少し調べてみたら、凄く話題になっているのを知る。

2005年から中国に通い、中国語をマスターし、中国人の観客に絶賛されるまでに至った芸術家魂。
あの年齢で、新しい言語を習得するだけでなく、
明の時代からの歴史をもつユネスコの世界文化遺産に認定されている演劇を、
玉三郎なりに消化し、玉三郎色染めあげてしてしまうのは、ほんとうにものすごいと思う。
それが、どんなプロセスだったか!

以前から、中国と日本の文化交流を夢見ていた玉三郎は、
中国語の勉強や、自分にとってあたらしい演劇の習得は「楽しい苦労です」 と言っていたとか。

その気持ち、分かる!
まったく新しい世界にどっぷりつかって、どっぷりそまって、
そこから、全く独自のものが内面からつむぎだされていくその、深いふかい
内面の根っこのあたりが、ぐわん  と変わっていくプロセス!

しかし、やってることのスケールが違う。

この公演を実現させたことで、
経済的な相乗効果はさることながら、

両国の沢山の作り手たちの、
チームとして1つの新しいものを作っていくことに対するハンパない情熱、
両国の沢山の観客達の深い感動によって、

政治的には、ぎくしゃくしている中国と日本だけど、
それぞれの人の心には、そういうものをとおりこして、

国やそれぞれの文化、というアイデンティティーを背負いつつも、
それらを超えて、お互いに対して、人としての尊敬や感謝の念を喚起している。

政治レベルでは、なかなか導くことができない、自然な一体感、同士感、尊重の念。
心が揺り動かされると、教えられなくても、指導されなくても、
自らもっと知りたい、もっとお近づきになりたい、と思う。

理性や理屈ではどうにも出来なかった、心象 というもの。

心に訴えることが出来る、
いや、魂のレベルまで何かを届けることが出来る文化交流、とは 
こんなことまで出来るのか、としみじみ思った。
by totoatsuko | 2010-10-14 16:41 | Comments(1)
Commented by koyukino at 2010-10-21 07:55 x
いいねー、玉三郎! 私も歌舞伎座なくなってから、歌舞伎見に行ってないな〜って思ってたとこ。見に行ったら感想教えてね。
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音楽療法士(GIM)のつれづれ


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